『W(ダブル)リボンプロジェクト』について
柴野 勝俊 様
DV(ドメスティックバイオレンス)と児童虐待。昨今、報道等で悲惨な事件が日常的に伝えられています。
また、内閣府の調査では、約4人に1人が配偶者からの暴力を受けたことがあり、女性の約3人に1人が何らかの暴力を受けたことがあるという結果が出ています。
吹田市では平成23年(2011年)4月に、配偶者暴力相談支援センターの機能を持つ「すいたストップDVステーション(DV相談室)」を開設し、総合的なDV防止対策を進めています。
DV相談の件数はDV相談室開設以降、年々増加の傾向にあり、開設当初203件であった相談件数が昨年度(平成29年度)は513件と大幅に増加しています。
全国的にもDV相談の件数は、平成26年度(2014年度)に10万件を超えて以降、その件数を下回ることはなく、昨年度(平成29年度)は106,110件となっています。
児童虐待においても、昨年度、吹田市では990件の相談があり、平成25年度(2013年度)の466件と比べると5年間で2倍以上に増加しています。
全国的にも児童虐待の相談件数は年々増加しており、昨年度(平成29年度)は、133,778件となっており、平成27年度(2015年度)に10万件を超えて以降高い水準で推移しています。
子供の目の前で配偶者に暴力を振るうこと(面前DV)が、児童虐待における心理的虐待にあたる等、吹田市では、DVと児童虐待が密接に関連していることをあらためて認識し、DV防止対策と児童虐待防止対策を一体として進めていかなければならないと考え、女性に対するあらゆる暴力の根絶のシンボルであるパープルリボンと児童虐待防止のシンボルであるオレンジリボンを組み合わせて、吹田市独自で「W(ダブル)リボンマーク」を考案しました。
このマークを旗印に、平成23年度(2011年度)から、「Wリボンプロジェクト」として、DVや児童虐待に係る連続講座の開催と「Wリボンマーク」をデザインした「Wリボンバッジ」の販売などを実施し、「あなたはひとりではない STOP Violence」というメッセージを伝えています。
「Wリボンプロジェクト」を推進することで、家庭や学校、地域など社会全体に暴力防止への深い理解と関心が広がり、地域や企業などと連携し、DVや児童虐待など、「暴力のない安心安全のまち、すいた」の実現を目指します。